JWEF奨励賞授賞式とシンポジウム(2011年9月11に日開催)報告 後編

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JWEF奨励賞授賞式とシンポジウム(2011年9月11に日開催)報告 前編に続き、後編は第二部のシンポジウムのレポートです。

第二部のシンポジウムは、科学技術振興機構(JST)低酸素社会戦略センター主任研究員の田中加奈子様から「明るい未来に向けて〜省エネ、次世代エネルギーの役割」と題したご講演をいただきました。

専門家のお立場から、エネルギー資源問題・地球温暖化問題とその対策、産業・オフィス・家庭での省エネ、震災後の節電努力と結果、次世代エネルギー・再生可能エネルギーといった、今まさにホットなテーマを、豊富なデータと事例を交えて幅広く解説していただきました。


写真は 田中加奈子氏

人類のエネルギー消費量は産業革命以降急激に増加していること、省資源国日本のエネルギー自給率はわずか4%にすぎないこと、温暖化による海面上昇や生態系への影響を直ちに抑えることは困 難であるとの説明には、改めてこの問題の根深さに気づかされました。しかし、日本の産業のエネルギー効 率は技術革新により他国より非常に高いことや家電の省エネ性能の目覚ましい進展に希望を見ることもできました。震災後は、人々の節電の取り組みが定着し、「不便」社会を受け入れ、普通のことになってきているとの説明には、自分自身を振り返り、震災の前と後では大きく意識が変わっていることを自覚しました。参加者は、田中さんの70分間ノンストップのご講演に熱心に耳を傾けていました。日本が直面している電力危機の現状、省エネ技術での日本の強みと今後の可能性につい て私たち一人ひとりが深く学び、生活者である自身の課題として考えることができたと思います。

今回は、シンポジウムの後に、ささやかな茶菓を用意してネットワーキングのための懇親会を行いました。初めて参加された方も含めて、ぎりぎりの時間まで話に花を咲かせていました。

終了後のアンケートでは、88%の方が「有意義」と回答され、満足度の高いイベントとなりました。3年目を迎えたJWEF奨励賞の授賞式およびシンポジウムを終えて、この賞自身が日本の女性技術者育成に寄与するために、今後益々発展してほしいとの思いを強くしました。

以上

(文責)西田

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