【報告書】令和元年度「女子中高生夏の学校2019〜科学・技術・人との出会い〜」(2019年8月10日参加)

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女子中高生夏の学校2019参加報告 

「女子中高生夏の学校2019」(夏学)の2日目午後、サイエンスアドベンチャーⅡ「研究者・技術者と話そう」ポスター展示と、学生企画「GATE WAY」にスタッフとして参加しました。
 ポスター展示では、周りの学会ブースで実験や顕微鏡観察なども行われているなか、JWEFは職業や社会人になることについて考えてもらうため多くのロールモデルを紹介できることをアピールしました。中高生たちは、まだ具体的に何をしたいかわからないので参加したという人から、環境問題を解決したい、発電機器を作りたい、薬を開発したいなど具体的な目標がある人まで様々でしたが、実社会では幅広い世代で技術に関わる女性がたくさんいることに強い興味を持ってくれました。中には、子供ができても仕事を続けるため資格を取れる分野を親から勧められるなど、自分のやりたいことを選択しにくい環境も未だにあるということも実感しました。夏学1日目には昨年の奨励賞の審査員特別賞を受賞された加藤芽里さんのキャリア講演があったため、JWEFポスターを見て「芽里さんだ」という嬉しそうな声も聞かれ、加藤さんのメッセージが参加者に伝わっていることがよくわかりました。
 学生企画「GATE WAY」では中高生が社会人や大学生とじっくり少人数で話せるよう多くのテーマが用意されていて、私は進路や仕事のチェンジについての紹介をしました。大学進学が一生を決めてしまうのではという不安を持つ中高生もいて、進路を決めるのは大学進学時だけではなく、その後何度も自分の進む道を選んで決めていくこと、時には進む方向を変える場合もあることなどをお話ししました。
 今回、夏学にスタッフとして参加して、時には「技術者って何ですか?」という直球質問に自分を見つめ直すこともあり、若い心とエネルギーに触れて元気をもらうことができました。そして、JWEFが素晴らしい技術者をたくさん紹介していくことや、若い人々と向き合って理系という分野についてお話しすることの重要性を再認識した、熱い夏の午後でした。

文:運営委員 中村信子 

 

 <参考>女子中高生夏の学校(以下、夏学)2019 は、国立女性教育会館にて 8 月 9 日(金)から 11 日(日)に開催されました。15 回目を数える今年の夏学には、全国から 101 名の女子中高生 が参加しました。加えて、34 名の女子大学生および大学院生スタッフ(以下、TA)、200 名以 上の理工系分野の協力学会、大学、高校および企業から派遣された実行委員、プログラム 運営スタッフの協力のもとで、3 日間のプログラムが執り行われました。

夏学二日目(8 月 10 日)午前は 14 団体の協力学会や企業による実験・実習が行われ、参加者たちは工夫が凝らされた様々なサイエンスプログラムに挑戦しました。また、午後からは 45 団体によるポスター 展示が行われ、参加者たちは自由にポスター展示会場を見て周り、興味あるブースでは研究者・技術者から説明を受けたり質問をしたりしながら、科学的知識を深めました。続く学生企画「Gateway」では、参加者たちは研究分野やテーマに沿って分けられた約 20 のブースを周り、研究者・技術者に個別の進路やキャリア相談を行い、専門家たちの体験や意見を参考に、将来の自分のキャリアイメージを膨らませました。