【報告書】第8回日中韓女性科学技術リーダーズ会議(2017年10月7日)

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       報告者:野呂知加子、行木陽子、永合由美子

日中韓女性科学技術リーダーズ会議は、2008年韓国ソウル開催をスタートに、以来日中韓3国間で各回主催国を替えて、女性科学者・技術者の増加、活躍できる環境の整備およびリーダーシップ育成等について議論している。日本の担当は日本女性科学者技術者ネットワーク(JNWES:日本女性技術者フォーラムJWEFと日本女性科学者の会SJWSと女性技術士の会JSPEWの連合)である。政治情勢が変化しても、この会議を続けて来られたのは、3国の女性研究者の熱意と友好の賜である。

第8回の会議は2017年10月7日土曜日に中国上海、Donghua University (DHU)において、2017 International Conference on Advanced Fibers and Polymer Materialsのサテライトイベントとして開催された。日本からはJNWESメンバー4名と学協会連絡会から1名が招待されて参加した。今回の団長はSJWS/JWEFの野呂知加子日本大学教授で、オープニング/クロージング挨拶やパネルディスカッション等に参加した。

3つのセッションがあり、Session 1: Women’s Leadershipでは、日本女子大学教授・宮崎あかね氏(男女共同参画学協会連絡会・第15期幹事会副委員長、化学工学会)から2016年秋に実施した18000人を超える大規模アンケートの報告があった。女性技術士の会の松田徳子氏が座長を務めたSession 2: Role Model for Educationでは、JWEFメンター部会長・2017女子中高生夏の学校実行委員長として永合由美子が、学生委員長の朝井都さん(芝浦工業大学)と一緒に「女子中高生夏の学校」の報告を動画も交えて行った。Session 3: Women and Innovationでは、日本アイ・ビー・エム株式会社 技術理事 行木陽子(日本IBM女性技術者コミュニティCOSMOSリーダー、JWEF運営委員)が、男女共同参加によるイノベーション事例やAIを活用した働き方改革について講演した。どの講演も大好評であった。

         

Session 2: Role Model for Education    Session 3: Women and Innovation

 

   

    Panel Discussion

<2019年の日本開催に向けて>

今回は、中国の学生含めて150名ほどの参加があり、WEB配信もされたようで、国の後ろ盾を感じる国際会議であった。面接試験を通りボランティアで働く学生たちの笑顔と気働きが新鮮で、発展を続ける技術立国のパワーには驚くばかり。前日の懇親会、会議後のファッションショー(Donghua Universityの開発素材を使ったドレスを学生モデルが着て登場)や音楽会にも歓待の気持ちがあふれ、大変盛況だった。とんぼ返りで参加したメンバーも多かったが、3名は帰りの空港までの交通にリニアモーターカーを利用(最高時速300-400㎞、15分毎に運行、航空券を見せると40元で切符が買える)、サポートの学生ボランティアに感謝しつつ別れた。次回、2019年の第9回は日本開催の順番である。皆様との協力のもと、準備を進めたい。

  日本からの参加メンバーで記念写真

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