【報告書】2021年 JWEF女性技術者に贈る奨励賞授賞式と記念シンポジウム

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イベントリポート

2021年11月7日(日)、2021年度JWEF女性技術者に贈る奨励賞の受賞式を開催いたしました。コロナ禍のため、主催者および参加者の皆様の安全を第一とし、今回はオンラインのみの開催となりました。


本賞は、職場においてリーダーシップを発揮し活躍している若手女性技術者をロールモデルとして表彰するものです。仕事を遂行する上での行動・手法・成果が社会や会社の意識・風土改革につながり、さらに若手の希望となる存在となっている女性技術者を毎年表彰し、ロールモデルとして提示しています。
2009年に、元JWEF運営委員長で、東京大学教授および東京医科歯科大学の元教授の都河明子様の寄付をきっかけとして創設され、今回が13回目となりました。

受賞式ではまず、JWEF運営委員長の本間美賀子より受賞者の発表と選考理由について報告いたしました。
本年度の受賞者は以下の通りです。

 <2021年度JWEF女性技術者に贈る奨励賞>
 株式会社 安川電機
 ロボット事業部 ロボット技術部自律技術開発課
 外林杏子(そとばやしきょうこ)様



選考理由は、最先端の協働ロボット開発分野において食品対応としては世界初の技術として産業界より表彰され、その取り組みが社内でもロールモデルとなっていること、​社内外にて女性活躍推進に関する活動に積極的に参加​されていることの2点です。

受賞者に登場いただき、表彰状を読み上げ、盾と副賞を授与しました。事前にお届けしたお祝いの花とともに、受賞の記念撮影も行いました。

<受賞者 外林杏子様、推薦者 入江俊充様、JWEF運営委員長 本間美賀子、>

続いて、3名の方からご祝辞をいただきました。
1人目は、昨年の受賞者である日本IBM株式会社 榎美紀様から、お祝いと受賞の効果についてのお話がありました。


2人目は本賞を後援いただいた経済産業省 経済産業政策局経済社会政策室長 川村美穂様、お祝いと今後の活躍への期待のメッセージを運営委員が代読しました。

最後に、今回の受賞の推薦者であり外林様のお勤め先である株式会社 安川電機 ロボット事業部ロボット技術部自律技術開発課長の入江俊充様から、受賞者の外林様のこれまでのお取り組みについてのご紹介と、社内外でのロールモデルとなっているご様子、受賞のお礼の言葉を頂戴しました。


その後、受賞記念講演として、外林様に「機械系女性エンジニア(メカジョ)の挑戦」のタイトルでご講演いただきました。機械系女性エンジニア(メカジョ)を目指したきっかけ、協働ロボット開発の経緯、大きな波もありつつ築いてきたキャリア、さらに今後の挑戦についてもお話を伺いました。

 


 

記念シンポジウム

授賞式の後、記念シンポジウムを開催。2020年Forbes JAPAN誌「世界を変える30歳未満30人」の受賞者である、一般社団法人Waffle Co-Founder/CEOの田中沙弥果様より、「ITをカラフルに!~テクノロジ分野のジェンダーギャップ解消を目指して~」と題してご講演いただきました。

自己紹介の後、IT分野のジェンダーギャップ解消に取り組まれた経緯について話されました。

IT分野における女性技術者の割合が、日本だけでなく海外の大手IT企業でも2割程度であるという現実や、今後の成長が予想されるITクラウド分野ではさらに女性参画が遅れていることを、統計情報をもとに紹介されました。多くの科学技術分野でジェンダーギャップ(女性の参画が少ない)があることや、サービスや製品の利用が想定されていないことでマイノリティ側が不利になる事例をご紹介いただき、その解消の必要性を改めて認識することができました。

 さらに、田中様の会社での、IT分野のジェンダーギャップ解消するための小学生・中学生向けの取り組みや、女性がプログラミングに興味を持ちその分野に進みたいと思うような工夫について伺いました。また、ジェンダーギャップ解消に向けて活動しているIT支援企業や大学の支援・活動などもたくさんご紹介いただきました。

ご講演終了後は、参加者からたくさんの質問があり、田中様には丁寧にご回答いいただきました。参加者の皆様にとっても有意義な時間となったのではないでしょうか。

 

 

イベントの元記事

http://www.jwef.jp/activity/setevt_20211010224103889737515716.html

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