【報告書】ビジネスアナリストをはじめよう ~技術とビジネスをつなぐ新たなキャリア~(2020年04月26日)

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開催日:
2020年04月26日
開催場所:
オンライン

イベントリポート

メンター部会 山本知恵子

 

JWEFメンター部会読書勉強会の場で、まず、部会長の永合さんから、これからのキャリアの可能性を示唆する本として「Process Visionary」をご紹介いただき、関心を持ったメンバーでその感想を共有しました。エンジニアがどう情報を収集・展開するか、会社内での「縦割り」、日本での立ち位置などの問題意識が挙げられました。併せて、他社の事例も知りたい、マインドセットやセカンドキャリアにも役立ちそう、会社のビジョンをプロセスとして実現化する重要性や生活者として家庭内での世帯運営にも活用できそう、という関心事から、企画の検討がスタートしました。

当日はオンラインで約70名が参加しました。書籍を未読の方にも「ビジネスアナリスト」の位置づけがわかるようにご説明いただき、ハード・ソフト両面で必要なスキルや起源、現在日本で導入が進んでいる事例や、DX時代で活躍が期待される背景についてもご紹介いただきました。

プロセスというと、「効率化」「業務改善」というイメージがありますが、中長期的な取り組みが成功すること、関係者がモチベーションを維持することは容易ではありません。目の前のニーズだけではなく、ニーズの本質となる問題や課題(Why)を的確にとらえて解決策を追求し、ビジネスの価値を提供することは、職種・業界問わず必要なスキルであることが理解できました。

「ビジネスアナリスト」は、ともすれば、「なんでも屋」「便利屋」とややネガティブにとらえられることもありますが、信頼されるからこそ情報が集まり多忙になる。PM(プロジェクトマネージャー)と兼務することも多いが、それは要になっていることでありキャリアの付加価値にもつながる、などの前向きなとらえ方も実感を込めて語られていました。日米では職務分掌やIT業界の特色などから立ち位置の違いはありますが、現在の日本では、ひとつひとつの事例を積み上げが「ビジネスアナリスト」としてのプレゼンスにつながっていくという話は、多くの方が自身の状況と重ね合わせたのではないかと思いました。

また、専任でやっているわけではなく、組織間の「スキマ」を埋める「潜在的」ビジネスアナリストの存在については多くの方が共感し、悩みを共有することができました。これからもお互いに助け合い、「ビジネスアナリスト」のコンセプトが広まることで、市場価値が高まる、社会全体で協力できるような、認め合うコミュニティを作っていくことになりそうです。コロナ禍の中、オンラインの開催でしたが、より変化への適応の必要性を実感しつつ、これからの可能性を感じるポジティブな学びの場となりました。

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全体会終了後の交流会に残ってくださった20名ほどに質問したところ、「実は自分はビジネスアナリストだった」との回答が9割でした。オンラインツールを使っての開催は、不慣れなところもありましたが、「手作りの良さを感じた」との声もあり、ほっとしたところです。

今回の企画は、PMI日本支部の方と「Process Visionary」の共著者でもある大井悠さんの多大なご協力により、実現しました。この場を借りて心より、御礼申し上げます。

尚、今後の働き方のヒントを模索するコミュニティ活動「ビジネスアナリストをはじめよう」も有志メンバーで継続予定です。次回は、6月6日を予定しております。興味のある方は、メンター部会 jwefmentor@gmail.comまでお問い合わせください。 (メンター部会長 永合由美子)

イベントの元記事

http://jwef.jp/activity/setevt_20200403172233116542685838.html

参加人数報告

個人会員:
10名
法人会員:
9名
学生会員:
0名
会員外:
46名