【報告書】AIに仕事を奪われる? AIを操る女性を目指して 〜AIを知り、より楽しくクリエイティブに!〜 東京ウィメンズプラザフォーラム参加事業(2018年10月28日)

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開催日:
2018年10月28日
開催場所:
東京ウィメンズプラザ 第一会議室A

イベントリポート

<企画概要>                           メンター部会 西村美奈子

東京ウィメンズプラザ主催の「平成30年度東京ウィメンズプラザフォーラム」に参加しました。

 「AIに仕事を奪われる? AIを操る女性を目指して」というタイトルで、「AI に任せられる仕事はAIに任せ、より一層楽しく、クリエイティブに働く」ために何ができるか」を参加者と一緒に考えました。

 最初にNEC研究所のAIの専門家であるデータアナリストの本橋氏がNEC社の取り組みを紹介。続いて女性の就業支援を行っているマイコンパス社の岩橋社長からはネットワークを活用した新しい働き方について、自社の取り組みをご紹介いただきました。

 当日は座り切れないほどの大盛況で会場は参加者の熱気で講師が汗だくになるほどでした。後半のワークショップでは、AI活用の可能性について各グループで意見を出し合いましたが、時間が足りず、皆さん、まだまだ語り足らない様子でした。

 

<MYコンパスラボによる企画・運営協力>             MYコンパスラボ 協力メンバー

MYコンパスラボとは、株式会社MYコンパスが運営するオンラインキャリア講座の卒業生が集う女性コミュニティです。母・妻としての生活者視点と、企業人としてのビジネス視点を兼ね備えた30代ワーキングマザーを中心とした国内外約100名が参加し、2年近く継続して活動中。企業との新商品開発の共創プロジェクトなどを通して、自分たちの視点やスキルをビジネスの現場に反映させるほか、自主プロジェクト活動を通じて新しい働き方を実践・研究しています。

月一回開催しているラボの定例会で、AIとキャリアをテーマに勉強会を実施したことがあったり、新しい働き方を実践していることから、今回お声がけをいただき、本イベントの企画や運営協力をさせていただきました。当日は、後半のワークショップでは、各グループにファシリテーターとしてラボメンバーが入り、楽しく充実したディスカッションになるようサポートしました。

(MYコンパスラボについてはこちら→ http://mycompass.co.jp/lab/

 【話題提供】

 

日本電気株式会社(NEC)AI・アナリティクス事業開発本部シニアデータアナリスト 兼 データサイエンス研究所シニアエキスパート 本橋洋介様

 

◆AIとは何か

AIという言葉を定義は「ない」と言い切っている人もいるくらい、定義づけに大きな意味はないとのこと。本橋様曰く、「人間の機能をソフトウェアが代わりにやること」の全てをAIと言って良いそうです。AIスピーカー、キャッシュレス決済、道路の舗装の損傷状態の診断システム、鉄道のメンテナンスなどすでに私達の周りには多くのAI技術が活用されています。

 

◆AIで仕事は変わる?

”AIに代替される仕事”が取り上げられることがありますが、これからも人間がやる必要のある仕事はどんなものなのでしょうか。AIができること、できないことについても詳しく解説いただきました。

データの製品やサービス依存度が高いものや、「人間の心地よさ」を追求するような仕事はAIの苦手分野とのこと。「人間らしさ」を活かした仕事がますます重要になってくるようです。

 

◆AIと女性

AIや技術と聞くと、女性は苦手意識を持ってしまうかも知れません。しかし、データを取り扱う仕事は女性の感性や細やかさといった特性を活かすことができるなど、女性との相性が良いのでは、と本橋さんは感じているそうです。データを扱う女性のコミュニティ「データサイエンティスト女子部」 があったり、データ分析を行う女性のことをアナ女(アナリティクス女子)と言ったりするそうです。

私たち女性にとっても、AIが身近に感じられるようになりました。

株式会社MYコンパス 代表取締役 キャリアコンサルタント 岩橋ひかり様

 

◆働き方をめぐる環境変化

人生100年時代、労働力不足の時代などと言われるように、日本は今、働き方をめぐる環境や価値観が大きく変わろうとしています。それと同時に、女性の働き方も変わってきています。結婚・出産で仕事を離れる人の割合は減っていて、働き続けるのが当たり前に。ワーキングマザーの悩みもこの10年あまりにも、大きく変化。産後も働くか?というところから、復職後の仕事と育児の両立の方法について、そして最近は「自分らしさ」や「自分の能力」を活かしながら働きたいと思う女性が増えているようです。

 

◆キャリア実践型コミュニティMYコンパスラボ が挑戦する新しい働き方

株式会社MYコンパスのオンラインキャリア講座を修了した国内外の女性たち約100人(その多くは30代の働く母親たち)が集うコミュニティMYコンパスラボでは、上記のような背景をふまえ「自分らしさ」や「強み」を活かし、プロジェクト単位で働く【プロジェクトワーク】に取り組んでいます。

自己理解を深めた女性というのは、生活者視点をより深く捉えて、他者に伝える能力に長けていると考えているとのこと。ラボのメンバーたちは「生活者視点を活かしたプロジェクトワーカー」として、株式会社デンソー様との製品プロモーションや、再配達の社会問題を解決する置き配バックOKIPPAのYper株式会社との女性向けWEBサイトの共同制作などの協働プロジェクト等を行ってきました。

 

◆AI時代だからできる働き方とは?

AI時代には人間だけにできること、つまり「自分らしさ」が今まで以上に大切になるとのこと。

これからの時代に働くことを楽しむためには、「自己理解」が今まで以上に大切になってくると感じました。自分が何者であるかということを、より強く意識して生きる時代になりそうです。

【グループディスカッション 】

6グループにわかれて意見交換を行い、グループで出た話題を発表しました。

AIの活用を通じて、余裕ができて他者に優しくなる社会、個々のバイオリズムや家族構成・習慣などに応じた働き方等が実現できるのでは、との意見があり、これからの未来がより一層豊かになると感じました。また、人生における選択をどこまでAIに任せるのか、子供へのITの与え方など、新たな価値観にどう対応するかなどにも活発に意見交換がされ、とても有意義な時間となりました。

 

☆まとめ

本橋様、岩橋様による総括では、お二人ともAI時代には、個性がより大切になるとおっしゃっており、何が好きなのか、何に没頭できるのか、どんな時に楽しいのか、といった問いに対し自分なりの答えを見つけることが必要だと感じました。

参加いただいた方からは、「AIを活かした新たな働き方を考えることができた」「AI時代へ期待を持つことができた」「自分がどのように生きていきたいかを考えるきっかけになった」とそれぞれの気づきを持ち帰ってもらうことができました。

 

本橋様、岩橋様、ご参加の皆様、

有意義な時間を作っていただきありがとうございました。

 

イベントの元記事

http://jwef.jp/activity/setevt_20180918214231157561397986.html

参加人数報告

個人会員:
6名
法人会員:
3名
会員外:
32名